花とアリス(04年)

監督 岩井俊二
主演 鈴木杏、蒼井優、郭智博


前知識ゼロで観たので、どんな話か想像できなかった。しかも監督は岩井俊二。ぜってー重いよー。
そう思ってたら、全然でした。すげーさわやかな話でホッとしました。てゆーか感動しました。

話的には、女子高生二人が先輩を取り合うってノリの、どこにでもありそうな話。鈴木杏と蒼井優はホント普通の女の子演じるのがうまいよなぁ。つーか演じてる感じじゃないかも。
シャッターに頭ぶつけて気を失った宮本先輩(郭智博)を、記憶喪失だと騙して付き合うことに成功した花(鈴木杏)。
花の「詐欺」に協力させられたけど、宮本先輩のことが少し気になり始めたアリス(蒼井優)。
んで、花じゃなくてアリスのことが好きになってしまった宮本先輩。

この三人を中心に話は進んでいくんだけど、その大半はどこにでもあるような日常に風景。
個人的に一番ぐっと来たのは、アリスと(母と離婚した)お父さんが久しぶりに会ってデートするシーン。
お父さん役の平泉成がすげーよかった。万年筆をプレゼントするところも、中国語の話をするところもよかった。
でもお別れするところはホント切なくなりましたよ。「我愛弥」
そしてアリスが先輩とデートするコースは、全て昔、父と遊んだところだって分かった時、泣きそうになりました。
それから花が先輩に真実を告げるシーン。花の顔は泣いてぐちゃぐちゃなのに、ブサイクじゃなかったなぁ、不思議と。
ラストのアリスのバレエもきれいでした。

全体通して、映像がすげーきれいで、音楽がきれいで、観終わって心もきれいになったわ。心がすさんでしまった人はぜひ。
ちなみにアリスの本名は「有栖川徹子」。まぁ、タイトルが『花と徹子』だったら観る気しないもんな・・・。


「勝手に、決めつけんなよ・・・。」


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