宮島達男 | Art in you@水戸芸術館


卒業式を二日後に控えた3月18日、オレは一人、IBARAGIに向かっていた。

目的は、宮島達男さんの個展を見るため。
この宮島さんっていうのは、1〜9のデジタルカウンターで、独特の世界を表現している美術家。
なんで今までアートなんて興味なかったオレが、急に芸術鑑賞みたいなことをする気になったかって言うと、
オレはこの宮島さんとはかなり深い因縁があるのだ。
因縁っていってもそんなおぞましいものじゃないけど。

5年位前、SOPHNET.が宮島達男とコラボレーションして、色々な服を作った。
当時高校生だったオレは、そのSOPH.の服を見て、一目で惚れてしまった。
黒に映えるデジタルカウンター。
もはや服じゃねぇ・・・と。
こんな服見たことねーよ・・・。
で、バイト1月分をはたいて、ブルゾンを買った。
それが、オレとSOPH.の長い戦いの始まりだったのだ・・・。

もしSOPH.が宮島達男とコラボしてなければ、
今頃オレは、SOPH.に吸い込まれた・・・十ウン万の金を別のことに・・・。

まぁ後悔してるわけじゃないっていうかむしろ感謝なわけだけど。

そんなわけで、オレはこの宮島達男をいう人には、特別な思いを抱いていた。
この前たまたま雑誌にこの個展のことが書かれていて、
もうほとんど考えずに、「絶対行く」と決めた。
初めての芸術鑑賞。
そんな大それたものにはならなそうだけど、
その相手が宮島達男なら、結構幸せな気がする。

ってことで行くことにしたんですよ!!

で場所は・・と。
水戸芸術館???


MITOってどこだよ!!


あまりの衝撃に、一瞬取り乱しましたけど、
あぁ、考えてみればなんてことはない。

IBARAGIの首都・MITOのことね。

結構・・・遠いな・・・。
おととしのロッキン以来のIBARAGI入国となります。


そして当日。
車を飛ばして目的地に向かうオレ。
その旅路は順調そのものだったのだが、あと少しで着くぞーって時に、重大なミスに気づいたんだ。

パスポート忘れたんですけど!!

うわちゃー・・・これじゃ入国できないじゃん・・・。

せっかく
ソウルよりも時間かけて来たのに・・・。

しかしここまで来て諦めるわけにはいかなかった。
ETCを通してワイロを包むことで、なんとか入国できました。

そしてその後10分くらい車を走らせていると・・・ヤンキーと遭遇。

もちろん埼玉や東京の多摩地方にもヤンキーは生息しているが、
そいつらとはもう、オーラが違う。

いわゆる
強化系ヤンキーだ。

多分カツアゲされたら素直にお金渡すと思う。
だって死にたくないもん。

そんな絶滅危惧種との心暖まる出会いもありつつ・・・目的地の水戸芸術館に到着。


おぉ・・本当にやってるよ・・・。



ちょっと感動だね。
いよいよって感じです。

もちろん中は撮影禁止だし、
どんなものがあったかっていうのは書いてもいいとは思うんだけど、
あえて書きません。いや、書けません、オレには。

でも、一つだけ分かったことがあった。
それは、一人で見てよかったなってこと。
一つ一つの作品に、自分の好きなリズムで接することができたから。

そんな偉そうに語るほど、今回何かを得たわけじゃないんですよ、別に。

ただ、全て見終わって、ホールを出た時のあの気持ち。
行かないと分からないわ。

今まで、美術館行く人って何が楽しくて行くんだろうとか不思議だったけど、
ものすごい楽しいことだったんだなーと。

今書いたとおり、作品を見て「なるほどね」としたり顔になるシーンは全然無くて、
正直「???」と思うものもあったけど、
あーなんか言葉で表現できなくて悔しいけど、
言葉で表現できないことを感じたわけです。
うん、行ってよかった。

そして、宮島達男さん、すごすぎッス。



実際見てる時間はそんなに長くなかったんだけど、
すんごい濃密な時間を過ごせました。

外に出てみると、この水戸芸術館、意外とおもしれーのな。



いきなりこんな塔がお出迎え。



地元中学生がいっぱいいて、大はしゃぎしてましたけど、
何を言っているかは理解できませんでした。


宮島達男に触発されて、かなりクリエイティブな気分に浸るオレだったが、
実はこのあとにある人物との接触が控えていた。

皆さん、IBARAGIって時点で何か連想しないだろうか?


・・・ちゃうちゃう、Y島じゃねーって(進級おめでとう。)

はい大塚さんですね。

もう出すぎててみんな飽きてるだろうけど、もう少し付き合ってあげて!!


なぜか行ったこともない「ケーズデンキ水戸本店」に召集させられ、
りょーちんの車に乗り換えさせられ、
向かった先は「ラッキー飯店」という謎の店。

おいおい・・・拉致か?

と怒りが生まれてきたその時!!!(続きはえぐりこんで☆)


・・・。
はい、というわけで、少しだけこの国の事を見直しちゃったオレでした。

次に、なぜか大洗アウトレットへ向かうことに。

その途中、窓から見える風景に、さすがのオレも涙を抑えられなかった・・・。



「カーブ」っていうか、「この国全て」がきけんだし、
そろそろ春が来てもおかしくないのに、なぜか秋を感じさせるこの哀愁・・・。

大塚さん「埼玉で言えば大宮なんだけど、ここ。」

ビルが一個もねぇ。


いつまでも泣いてばかりはいられない。
アウトレットにほのかに期待しつつ、車は進む。

その肝心のアウトレット、
りょーちん曰く、「軽井沢にも幕張にも仲間に入れてもらえないレベル」とのこと。

で、全くそのとおり。

この全てが中途半端感が最高です。
ただおごってもらったワッフルは最高でした。



でも、近くに海もあり、内陸育ちのオレは少しテンション上がりました。

ぶっちゃけ気持ちいい!!


まぁ結局さ、日本語まあまあ通じるし、
信号は一応守ってくれるし、
韓国と比べるといい国なんじゃないでしょうか。

「哀愁」だけはどうにかしてほしいところ。

って、なんかせっかく芸術鑑賞したのにー。

なんて、アレはアレ、コレはコレだからね。
卒業前に、いい体験ができた一日でした。

また、いつか・・・行きますん。

いや、
行きません(きっぱり)



ウソウソ、今日はガイドありがとうございました、大塚さん!


とは言ったものの、実際は二度と行きません。
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