ビルマの竪琴(85年)

監督 市川崑
主演 石坂浩二、中井貴一


市川崑監督自らリメイクした作品。といっても自分は初作を観たことないけどね。56年らしいです。
このリメイク自体が、オレが生まれた年なので、相当前ですね。
オレは純粋に、中井貴一が出てるから観ようと思いました。好きなんで。

終戦間際のビルマ戦線での出来事。
井上隊長(石坂浩二)率いる小隊は、非交戦国であるタイを目指していたが、途中の村で、停戦になったことを知る。
小隊がムドンの捕虜収容所に向かう中、一人、水島上等兵だけは、抗戦する日本軍の説得のため、別行動に出る。
水島は説得に失敗し、自らも負傷。
現地の僧に助けられ、何とか小隊の待つムドンへと向かうが、その途中彼が見たものは、無数の日本兵の死体だった。

水島は、その死体を見捨てることが出来なかった。
自分だけが日本に帰る、ということが出来なかった。
だから彼は、僧になることを選んだ。

なんか・・・もの凄く考えさせられたなー。
現地に残って、供養をしようという水島の苦悩も痛いほど感じるし、
かといって、日本で帰りを待つ家族の事を考えたらどうだろうとも思うし。

仲間との最後の別れのシーン、『仰げば尊し』は感動しました。
中井貴一はやっぱりすげえ。

ラストの、あの字幕は、監督がモノクロの時に伝えたかった思いなんでしょう。すごい色でした。
モノクロの初作の方が評価が高いようなので、機会があったら観たいです。


「自分はまだ、帰るわけにはいかない。」


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