死に花(04年)

監督 犬童一心
主演 山崎努、松原智恵子、宇津井健


高級老人ホームで生活する四人の老人が、亡くなった友人の発案した「計画」を実行しようとする。 その計画とは、銀行の金庫破りという老人達にとって途方も無いものだった。だが、その計画のホントの意味はお金ではなく、 別のところにあった・・・。

というのがまぁ表向きのストーリーでしょう。が、オレは信じません。この映画は、「エロジジイとババァの恋模様」を描いています。 間違いない。登場人物の平均年齢マジ高いのに、ラブシーンとか、素で勘弁してくれ・・・。
ま、それは置いといて、主要登場人物の四人(山崎努、青島幸男、谷啓、宇津井健)がホントいい味出してます。てゆーか豪華だよね。
銀行の金庫破りなんて結構無茶な設定だし、途中ホントかよっ!?ってシーンもあるけど、この老人達のイキイキした姿を見てると、 すげーこっちも元気もらった気がします。若いヤツこそ観るべき映画かもしんない。
唯一若者として頑張っている星野真里は、ブサイクかわいくて(たまにブサイクでたまにかわいい感じ)よかった。まぁ知ってる人も多いかと思いますが、 彼女、トーク番組だとめっちゃ暗いッスから・・・。
そして、四人が生活してる老人ホームがめっちゃ豪華。住んでる老人みんな幸せそう。こんなホームなら住んでもいいかなとか思っちゃうわ。
みんなそれぞれに楽しいこと見つけて生きてるし、年取るのも悪くないのかとか思う。でも、あくまでもいい年の取り方はしたいすね。

ストーリーに戻って、結局金庫破りは成功して、17億円ゲットするんだけど、特に使い道のない四人は、この金を協力してくれたホームレスの家に置きっぱ。 そして最終的にはその17億使って、さらにもう一花咲かせようとする。飽くなき向上心・・?金に固執してない感じがいいよね。老人ならではかも。 みんな欲しかったのは金じゃなくて、充実だったのかも。計画実行中の四人の顔はよかったしなー。

でもラスト、リーダー格の菊島さん(山崎努)がボケてしまい、心が子供時代に戻ってしまった。それを観て、一瞬さびしい気持ちになった。でも、菊島さんすげー楽しそうでさ、 あぁ、こっちの方が本人幸せなのかもなーって思った。そして、普段オレらは、憐れんだ目でしか彼らを見てなかったのに気付いてしまった。 老人には老人の世界があるのにね。オレも魅力的な老後を送りたいって思いました。まぁ長生きできっか分かんないけどね!
楽しめたし、何気に色々考えさせられた作品でした。
それにしても山崎努はかっけーよ。


「生きてりゃあ、こんなヘトヘトになるくらいおもしれぇ事もあるんだ。あの頃のオレに教えてやりたいよ。」


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