サマータイムマシン・ブルース(05年)

監督 本広克行
主演 瑛太、上野樹里、佐々木蔵之介


『踊る』シリーズや『交渉人』の本広克行が送るサイコーにゆるい青春ムービー。
タイムマシンという、かなり未来チックでダイナミックな素材を使っているにも関わらず、なんでか知らないが、いまだかつて無いくらい「バカ」な映画に仕上がっている。
主人公・甲本(瑛太)をはじめとしたSF研究会の5人は、夏休みになっても特にやる事は無く、ダラダラと毎日くだらないことをして過ごしていた。
8月19日も、3対3(一人は犬)で野球をやるなど、かなりSFなことをしていた。
しかし何かがおかしい。この日、SF研究会と、彼らに部室を乗っ取られて久しいカメラクラブの面々は、少し不思議な体験をしたが、それでもとりたてて気にすることでもなかった。
ただ次の日、部室に謎の男と、見た目がタイムマシンっぽい乗り物が現われてから、彼らの8月20日は大変なことになってしまった!
そして、昨日の不思議な体験の真実がどんどん明かされていく・・・。

まぁ、作品の感想以前に、この映画がオレの「一人映画」デビュー作であることを伝えておこう。
やはり一人で観ても恥ずかしくないと言ったら、ラブなし、涙なし、アンチメジャーな作品に絞られるわけで。
その意味ではこの『サマー〜』はうってつけだったと言える。ぶっちゃけずっとニヤニヤしていたが、席がガラガラだったからバレないしね。

まぁ要はそのタイムマシンは本物だったわけだが、SF研の連中がそれを使ってやろうとしたのは「壊れたクーラーのリモコンを、壊れる前(昨日)に戻って取ってくる」という非常にバカな事。
ところがそのことが、色々ややこしくなっていって・・・ってのが本当に面白かった。
まず見せ方が巧い。こっちまで不思議な、どこか引っかかるような気分にさせておいて、後半一気にそれが一つに繋がっていく。次々謎が判明するのは気持ちがいい。
そして、無理矢理じゃない、押し付けがましくない笑いには好感が持てた。SF研の5人は本当にバカで楽しかった。キャラ濃すぎ。
カメラクラブの二人、「マイ・フェイバレット・普通の女の子」上野樹里と、「メガネ萌え」真木よう子のコンビはサイコーにかわいくてよかったです!
てゆーか最近上野樹里好きになってきちゃったんですけど、どうしたらいいでしょう・・・。
うだつの上がらない万年助手の研究会顧問・ホセを演じる佐々木蔵之介も、いつもと違う肩の力が抜けた演技が新鮮だったし。

あんまストーリーはこれ以上書けないので、実際に観て楽しんでほしいと思います。
タイムマシン使用回数18回、にも関わらずそのほとんどが昨日と今日の往復にしか使われてない、めっちゃ規模の小さいタイムマシン映画。
これは間違いない。純粋に面白い。


「オレのヴィダル・サスーン取ったの誰だよ!!!!」


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